2007年2月 1日
日の出とともに、大麦若葉の収穫で大忙し

関門海峡から吹き込む日本海からの風が、身にしみる季節です。暦の上では立春を迎える時期ですが、ここ九州でも、春の知らせは、まだこれからのようです。

さて、ここでちょっと面白いニュースを。今年になって、真玉を訪れるお客様が増えています。なぜか。それは、真玉にそびえる猪群山へ足を運んでいるからなのです。そう、今年はイノシシ年。その名にちなんだ山ということで、皆さん祈願をかねて登っているのです。頂上にはストーンサークルといって巨石を並べた遺跡があり、ロマンをくすぐる話題にも尽きない山です。山歩きが好きな皆さん、今年のうちにぜひ猪群山にチャレンジを!
さて、新年早々からフル稼動で操業中の真玉工場は、ただいま大麦若葉の最盛期。摘んだばかりの大麦若葉が次々と運ばれてくる工場内は、大地のエキスたっぷりの香りで包まれています。今回は、大麦若葉を栽培している農家を訪れてみました。
キリン ヤクルト ネクストステージの契約農家は、工場のある国東半島を中心に、米どころで有名な宇佐地区まで広がっています。肥沃な土壌ときれいな水に恵まれたこの地で、いずれの農家も化学肥料を一切使わず、完熟堆肥で栽培しています。
鮮度にこだわり、朝摘み収穫を徹底しており、契約農家の皆さんはまだ薄暗い朝7時前後の夜明けとともに作業を開始し、9時前後まで収穫に専念しています。

24歳から地元で農業に従事している坂井信男さん。農園を訪れた私たちの顔を見て、開口一番、こう話し出しました。
「去年の9、10月はほとんど雨が降らんかったから、今年は大麦の伸びが小せえんやないかと心配しちょったけど、11月にまとまった雨が降ったけん助かった。これなら例年並みの大きさで収穫できそうや」
刈った大麦を手に取って顔を押し付け、鼻から深く息を吸い込みます。
「この青臭さが一番摘みの匂いなんや。ひとくちに農作物っちゅうても、それはそれはデリケートなもん。年によって、日によって、渋さやまろやかさが違ったり、見た目の色が微妙に違ったりする。大麦にしても、絶えず変化する生き物やけん、味に正解はないし、結論もない。だからこそ目とか鼻とか、五感全部を使って、出来映えを把握することが必要なんや」
目を凝らし、匂いを確かめ、元気のエキスをたっぷり吹き込んだ今年の大麦の出来ばえに、満足の笑みを浮かべる坂井さん。

朝露が所々で光り輝き、若い大麦の香りで包まれた農園の一画に山積みされたコンテナの中からは、収穫されたばかりの大麦が顔を出しています。コンテナは各農家を巡回するトラックに次々と積みこまれ、午前中にすべて真玉工場へ運びこまれます。
丹精込めて栽培してくれた大麦若葉を見ているうちに、手もとにある青汁が、ますますかけがえのない飲み物に思えてきました。
青汁の原料であるケールや大麦若葉のふるさと、大分県国東半島の恵まれた自然を、現地からレポートします。
プロフィール:姫野裕一/Yuichi Himeno
大分県生まれ。地元タウン誌『CONKA』編集長として大分県内を駆け回る。由布院が舞台のNHK連ドラ『風のハルカ』で紹介されていた郷土料理の集大成本『ハルカの食卓』の編集に携わり、大分の大地が生んだ「食」のフトコロの深さにあらためてノックアウトされたばかり。大分トリニータのオフィシャルマガジン『Winning Goal』編集長も兼務している。
「conka.com」http://www.conka.com/
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