2007年5月21日
春です。今年もケールの時期がやってきました!

ポカポカ陽気に包まれて、温かな日差しが降り注ぐ季節になると、国東ではケールの栽培が本格化します。でも、実はケールについて知らないことばかり、という方も多いのでは?
今回は、操業開始以来ケールを作っている契約農家の安藤静夫さんのケール畑におじゃまして、お話を聞いてきました。

「ケールは、地中海地方が原産とされるアブラナ科の野菜なんじゃ。まあ、キャベツの原種ち言われちょる。好き嫌いもあるけど、一生懸命に育てた真玉のケールは独特の旨味があって、そのまんま炒めて食べることもできるんよ。そりゃあもうウマイんじゃ!」
安藤さんは、ケール栽培をはじめて、すっかりその虜になったようです。ちなみにケールは1年を通しての栽培が可能なのですが、真玉工場では初春に蒔いて5月から収穫開始、7月上旬には収穫を終える時期で、今が栽培の真っ最中です。

「収穫時期が早いけん、まだ気温が十分に上がらん季節に定植して、なかにはビニールトンネルで育成することもある。トンネルが気温の低下や、冷風、乾燥から守ってくれるんよ。けど、温かい季節になったら要注意や。トンネル内は日中、暑すぎる場合があるけん、風が通るようにトンネルの入口を少し開けちょくか、通気性のあるネットを使うとかせんといかんのよ」
限られた収穫期間の中で、どれだけ効率よく生産できるかを考え出した結果、ビニールトンネルで加温することで、しっかりと根をはった、足の長いケールを育てることに成功したという安藤さん。それでも、「もっといい栽培方法がないか」と時間をみつけては猛勉強を続けます。場合によっては、隣の村の畑まで出かけて、改良のヒントを探ってくることもあるそうです。
「農業に正解はありません! でも、これが私たちの生き甲斐でもありますけん、気合いが入りますよ。私たちが丹精込めてつくったケールを使って出来た製品が日本全国の家庭に届けられ、それを笑顔で口にしちょる姿を思い浮かべる……。これもまた、農家にとって非常に楽しみなことでもあるんですわ(笑)」
こう満足げに話す、安藤さんの顔が忘れられません。

さて、今年のケールの出来映えですが、暖冬を見越して例年に比べ1週間早く定植に取りかかったおかげで、いつもどおり大きな葉がたわわに実りつつあるそうです。しかし、まだまだ油断はできません。青虫、ヨトウムシ、コナガの3大害虫発生の時期も近付いているからです。契約農家の皆さんの次のラウンドは、まもなくはじまります。
青汁の原料であるケールや大麦若葉のふるさと、大分県国東半島の恵まれた自然を、現地からレポートします。
プロフィール:姫野裕一/Yuichi Himeno
大分県生まれ。地元タウン誌『CONKA』編集長として大分県内を駆け回る。由布院が舞台のNHK連ドラ『風のハルカ』で紹介されていた郷土料理の集大成本『ハルカの食卓』の編集に携わり、大分の大地が生んだ「食」のフトコロの深さにあらためてノックアウトされたばかり。大分トリニータのオフィシャルマガジン『Winning Goal』編集長も兼務している。
「conka.com」http://www.conka.com/
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