2007年10月26日

大麦部門MVP・黒田さんの土づくり

自慢の土を手にすくいあげる黒田さん山々が紅葉で美しく色づきはじめる秋を迎えると、国東半島では大麦の季節がやってきます。生産計画や栽培管理の説明会が終わると、契約農家では一斉に土づくりがスタート。毎年、種まきの2カ月前に行われる説明会は、大麦栽培スタートの号砲となっているのです。ということで今回のリポートは、07年品評会で大麦部門MVP(最優秀賞)に輝いた黒田瑳代子さんの畑から。2年連続MVP獲得に燃える黒田さん、今年もさっそく説明会の翌週から土づくりを始動させたそうです。その黒田さんの口から、まずは出てきたセリフが以下のとおり。
「収穫の出来を一番左右するのが土! 土ちゅうもんは、正直そのものなんじゃ!!」
う~ん、気合いの入ったお言葉。さっそく土づくりの具体的な手順を教えていただきました。

鋤いては馴染ませの繰り返し
まず最初のステップは、春に収穫を終えて休ませていた畑に完熟堆肥を散布し、鋤くことからはじまります。「せっせと丁寧に鋤くのが肝心じゃ」と黒田さん。
それを20日前後、馴染ませた後は、再び同じ量の完熟堆肥を散布して、また鋤きはじめます。その後も、鋤いては馴染ませ、鋤いては馴染ませと、地道な作業の繰り返し。根気が入りますね~え。

「これはな、土ん中に空気を入れよるんじゃ。ほれ。雨が降ってもふかふかじゃろが」
ちょうど取材の前日に少し雨が降ったのですが、黒田さんの話すように、畑の土は絨毯のようにふかふか! すごいすごい!! 当然、このふかふか絨毯には雑草も住みつきたくなるのですが、一切の農薬を使わないという規定にそって、草が芽を出すたびに何度も何度もトラクターで鋤いていきます。
「うっとおしいくらいに草も生えてくるけん、鋤くんは大変なんじゃ。そやけど、ここで手間を惜しんだらダメじゃな。ケールの虫取りと同じように、大麦も毎日畑に出て、こまめに草を採らないけん。子どもを育てるんと同じようなもんじゃのう。カッカッカッカー(笑)」
時間と手間、愛情をかけるほど、立派に育つ黒田さんの大麦。どうやら本気で2年連続MVPを狙っているようです。
黒田さんが何度も通う畑
 それにしてもいつも元気で明るく、声高らかに笑う黒田さん。その元気の源って、一体どこから来てるのですか? 余談ですが、最後にひとつ教えてください。
「そりゃ決まっちょろうが」
 と、ポンと取り出したのが、『青汁のめぐり』。
「これを毎朝、飲みよる。牛乳に大分名産のカボスを入れれば飲みやすいんじゃ。自分がモトを作ったんじゃと思えば、もっと美味しく飲めるがの。カッカッカッカー(笑)」
なんだか手前味噌なオチになってしまいましたが(笑)、これ実話です。
牛乳にカボス。さっそく私も試してみましょう。


青汁の原料であるケールや大麦若葉のふるさと、大分県国東半島の恵まれた自然を、現地からレポートします。

プロフィール:姫野裕一/Yuichi Himeno
大分県生まれ。地元タウン誌『CONKA』編集長として大分県内を駆け回る。由布院が舞台のNHK連ドラ『風のハルカ』で紹介されていた郷土料理の集大成本『ハルカの食卓』の編集に携わり、大分の大地が生んだ「食」のフトコロの深さにあらためてノックアウトされたばかり。大分トリニータのオフィシャルマガジン『Winning Goal』編集長も兼務している。
「conka.com」http://www.conka.com/

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